男性ホルモンの減少によって心身に不調が現れる「男性更年期障害」ですが、その原因は加齢やストレスといわれています。
症状は女性の更年期障害でも見られるほてりや異常発汗、関節痛など身体症状のほか、うつやイライラ、無気力感などの精神症状が現れやすいのが特徴です。
いつ始まって・いつ終わるかも分からないので、まずは自分のカラダやココロが「何か今までと違うな」と気づくことがとても重要です。
今回はもしかして?と思った時に使えるセルフチェックや、生活習慣の改善や漢方などでの予防策と合わせて、男性更年期障害についてご紹介します。

男性更年期障害(LOH症候群)を知ろう

「更年期障害」というと女性特有の不調と思われがちですが、実は男性更年期障害(LOH症候群、加齢性腺機能低下症)といって、同じようにホルモンバランスが崩れて心身の健康に影響を及ぼす病気があります。
男性更年期障害とは、男性ホルモン(テストステロン)の減少によって起こる病気です。男性ホルモンが減少すると、カラダやココロに不調が現れるだけでなく、糖尿病や脂質異常症、高血圧などの健康に対するリスクが高まることが示唆されています。
加齢やストレスが原因になることが多く、几帳面な性格の方、責任感が強い方、神経質な方は発症する可能性が高いと言われており、主な症状としては以下が挙げられます。

カラダに現れる症状

  • 筋力低下
  • 関節痛・筋肉痛
  • 異常発汗
  • ほてり
  • 性欲の減退
  • ED(勃起障害・勃起不全) など

ココロに現れる症状

  • イライラ
  • うつ
  • 喪失感・無気力感
  • 不眠
  • 集中力・記憶力の低下 など

女性に比べて身体症状よりも精神症状のほうが多く見られることも特徴です。ココロの不調はうつ病と類似した症状が現れることがあるため、男性更年期障害なのか精神的な病なのか判断するには専門の医療機関での診断と治療が必要です。

男性ホルモンの減少に終わりはない、気になる不調は早めに治療

男性ホルモンであるテストステロンがピークを迎える20代以降では、どの年代でも発症する可能性があるのが、男性更年期障害です。

女性の更年期障害は、閉経前後の5年に女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少することで症状が現れ、閉経と共に緩和されていきますが、男性の場合は中年以降、男性ホルモン(テストステロン)がゆるやかに減少し続けていくので、終わりが見えないのも特徴です。

年齢によるものだと諦めてしまう方もいますが、放置してしまうと長期的に不調を抱えるだけでなく、症状の悪化や他の病気を引き起こし健康に大きな影響が出てしまうこともあります。気になる不調がある場合は、適切な治療を受けて改善するようにしましょう。

男性更年期障害は、精神的症状が現れやすいことから、社交的な活動に対する意欲が減少してしまうようです。仕事を頑張りたい時期に、職場でのパフォーマンス低下や集中力の欠如が見られます。
心身の変化に気づくことが、早期に適切な治療を行うことができる第一歩です。
忙しい日々の中でも自分と向き合う時間を大切にしましょう。

もしかして?と思った時はAMSスコア表でセルフチェック

日々の健康状態や自分の不調について、医療機関での相談の前に、自分が男性更年期障害の可能性があるか確認したいという方は、AMS(Aging males’ symptoms)スコア表でチェックすることができます。

項目 症状
1総合的に調子が思わしくない(健康状態、本人自身の感じ方)
2関節や筋肉の痛み(腰痛、 関節痛、 手足の痛み、背中の痛み)
3ひどい発汗(思いがけず突然汗が出る。緊張や運動とは関係なくほてる)
4睡眠の悩み(寝つきが悪い、ぐっすり眠れない、寝起きが早く疲れがとれない、浅い睡眠、眠れない)
5よく眠くなる、しばしば疲れを感じる
6いらいらする(当たり散らす、些細なことに直ぐ腹を立てる、不機嫌になる)
7神経質になった(緊張しやすい、精神的に落ち着かない、じっとしていられない)
8不安感(パニック状態になる)
9からだの疲労や行動力の減退(全般的な行動力の低下、活動の減少、余暇活動に興味がない、達成感がない、自分をせかせないと何もしない)
10筋力の低下
11憂うつな気分(落ち込み、悲しみ、涙もろい、意欲がわかない、気分のむら、無用感)
12「人生の山は通り過ぎた」と感じる
13力尽きた、 どん底にいると感じる
14ひげの伸びが遅くなった
15性的能力の衰え
16早朝勃起(朝立ち)の回数の減少
17性欲の低下(セックスが楽しくない、性交の欲求がおきない)

それぞれの項目を5段階で評価します。
(1:なし 、2:軽い、3:中等度、4:重い、5:非常に重い)
スコアの合計が26以下であれば正常、27から36で軽度の症状、37から49で中等度の症状、50以上で重度の症状と分類されます。

しかしこれは、日本泌尿器学会の「L O H 症 候 群 —加齢男性性腺機能低下症候群診療の手引き」によると、以下のように書かれているので、目安として参考にし、必要に応じて医療機関に相談しましょう。

本質問紙を泌尿器科外来受診者(男性更年期障害を主訴としない)に施行したところ, 加齢とともに全般重症度が強くなる傾向が認められた。しかし,AMSスコアと血中総テ ストステロン濃度との間には明らかな相関関係は認められないという報告18)が多い。一 方,遊離型テストステロンとの相関を論じた論文は現在なく,今後の検討が待たれる。ま た,AMSスコアには,質問12「『絶頂期は過ぎた』と感じる」が性的因子に分類される など,開発されたドイツ文化圏とは異なる意味合いとなる質問があるため,わが国で使用 する際には注意が必要である。

出典:「L O H 症 候 群 —加齢男性性腺機能低下症候群診療の手引き」

生活習慣の改善と漢方で予防ができる

男性更年期障害は、適切な治療を受けることで改善することができます。一方で、生活習慣を改善したり漢方を使用するなどセルフケアで予防することも大切です。
例えば、食生活では、男性ホルモンの分泌を促したり、男性ホルモンに似た働きをする成分が多く含まれるものを摂取するのがおすすめです。
手軽に摂れるメニューでは、カツオのたたき、レバニラ炒め、アボカド卵納豆などが挙げられます。
その他、ストレス管理も重要です。瞑想、ヨガ、カウンセリングなどのリラクゼーションや、適度な運動などを取り入れ、ストレスを溜めない生活習慣を心がけましょう。
予防のために漢方を使用する際は、医師や薬剤師に相談し、自分の体質や症状に適したものを選ぶようにしましょう。
カラダ漢方ではお悩みに合わせて漢方を用意しているので参考にしてください。

男性特有のお悩み

金装剛勁(キンソウゴウケイ)
活力や精力の向上、筋力、骨などを維持する作用が期待できる漢方です。
コウジン(紅参)やロクジョウ(鹿茸)などが配合されており、腎は生殖機能の維持や精力の産生に欠かせない部位とされており、カラダの様々な機能の働きに反映されるため、生の根源ともいわれています。

極品金装海狗丸(ゴクヒンキンソウカイクガン)
精液量の増加や性腺の分泌を促進し、男性の性機能を高め、骨や腱の強壮、心臓や脾臓の機能向上などの効果も期待できます。7日間続けて使用することで、手足の血行が改善され、食欲が促進されるなどの変化が現れ、また血色や肌の状態が良くなります。

金装秘魯黒マカ(キンソウヒロクロマカ)
日中・夜間問わず、男性の活力とエネルギーを高めるサポートし、内側と外側から男性としての魅力を高めてくれるサプリメントです。ペルー産の黒マカがカラダにエネルギーを与え、体力とスタミナを強化し夜までエネルギー溢れる、精力的な日々を叶えます。

カラダの悩み

六味地黄丸(ロクミジオウガン)
膝と腰などの関節痛、口腔内の潰瘍、口の渇き、めまい、ほてり、排尿時のトラブルの改善をサポートする漢方です。強壮の作用がある熟地黄(ジュクジオウ)や、山茱萸(サンシュユ)などの6つの伝統的な生薬の組み合わせが、カラダのバランスを整えます。

ココロの悩み・不眠

全鹿滋腎丸(ゼンロクジジンガン)
20種類以上の生薬を配合し、倦怠感や気力の低下、腰や膝の衰えや痛み、身体機能の低下、不眠、めまい、物忘れなどの改善が期待できる漢方です。心身に不調を感じている方、寝つきが悪いなど睡眠にお悩みのある方におすすめです。

このほかにもカラダ漢方では、「精力・男性機能」に関連する商品 や「更年期障害」に関連する商品 などお悩み別に商品をさがすことができます。

男性更年期障害は誰にでも起こりえるので、予防や日々の自分のカラダと向き合うことを大切にしましょう。また、誤った薬や治療法で症状を悪化させないよう、自己判断や無理をせず、心当たりのある方は泌尿器科、メンズヘルス外来、男性更年期外来などで診察を受けることをおすすめします。

参考