【台湾カフェ】漢方はスイーツで気軽にスタートできる時代

漢方とスイーツ。

一見何の関係もなさそう。むしろミスマッチにも見える組み合わせですが、日々の暮らしに漢方が根づいている台湾では、生薬を使った新感覚のスイーツが大人気。今回は、私が実際に訪れたお店をご紹介します。

「苦そう」「まずそう」など、何かとネガティブな印象を持たれることが多い漢方ですが、そんなイメージが一変するほど気軽に楽しめるスイーツがたくさんありました。

私が現地に行ってみて感じたのは、「漢方って、もっと身近にあっていいじゃん」という思い。このコラムが、漢方に対する皆さんのイメージを変えるきっかけになればうれしいです。

漢方はスイーツで美味しく変身

漢方スイーツとは、ケーキやプリンといった定番の甘味に生薬を組み合わせた新感覚デザートのこと。台湾では、調子を整えるのに食後に食べられることも多いんだとか。

クコの実やナツメといった食材を使っているから体に優しいのですが、苦そうといった従来のイメージを覆す食べやすさがあり、にわかに注目を集めています。

ヘルシーな漢方茶が楽しめるカフェ「仙島（SENTO)」

今回私が訪れたのは、台北にある仙島というカフェ。漢方素材を使ったお茶とスイーツを提供しているお店です。有名なので、旅行の時に行ったことがあるとか、名前に聞き覚えがある方もいるかもしれません。

台北駅からは電車と徒歩で20分くらい。お店の周辺はとても閑静で、小さな路地を入ったところにありました。行ったのは日曜日の午後2時ごろ、20〜30代の女性やカップルのお客さんが多かったです。予約されている席を除いてほぼ満席で、さすが人気店という感じでした。

体に優しい甘味と香り高い漢方茶

注文したのは、薬膳ゼリーと漢方茶など。最初は「漢方とスイーツの相性ってどうなんだろう？」と思って、ドキドキしながら待っていたのですが、運ばれてきたのは見た目にも美味しそうな品々ばかり。日本で目にするものと変わりなく、ここは何のお店だっけと思うほど。実際にどれも絶品で、「工夫次第で、こんなに美味しく漢方を味わえるのか」と驚きました。

薬草ゼリー

ハーブのような香りと、優しい甘味が絶妙にマッチした一品。つるんとした食感でとても食べやすく、健康的で体に良さそうな味わいでした。

水分の停滞を改善してくれるという生薬である「茯苓（ブクリョウ）」が、細かく砕かれた粉末状で入っていました。胃の働きをよくしてくれるほか、むくみや月経などをケアする効果もあるといわれますが、生理痛に悩むことが多い私にとって、美味しくこの生薬を口にできたのは良かったです。苦みも感じませんでした。

眞山煙嵐／山茶

写真だとゼリーのようにも見えますが、実はこれ冷たいお茶なんです。お茶の名産地である台湾の阿里山で作られた茶に、グァバエキスと「野生木香（モッコウ）」という生薬を加えたもの。

上にはカラフルなタピオカがのっていて、これがまた美味。お茶には入れずにそのまま食べたのですが、一粒がけっこう大きくて食べ応えがありました。

お茶に入っている野生木香も、独特の苦みなどなく美味しく味わえました。体を温めて代謝を高めてくれるという生薬で、手足の冷えなどに悩む私のような女性には特におすすめなんです。ただ、「風味がちょっと…」と言われることも多いので、口にする前は警戒していたのですが、手軽に食べることができて大満足。

「まずい」「苦い」という漢方のイメージを変えてくれること間違いなし。ぜひ一度、皆さんにも味わってほしいです。

自宅でも気軽に始められる美味しい漢方3選

ご紹介したように台湾には、漢方との距離がぐっと縮まるカフェがあります。とはいえ現地に行くのは大変…。そんな方には、お店に行かずともお家ですぐに始められる漢方がおすすめ。どれも美味しいものばかりなので、お菓子やおやつ感覚で気軽に試してみてください。

漢方はスイーツで気軽に始めてみよう

今回、台湾のカフェに行ったことで、私の中の漢方に対する認識は大きく変わりました。苦い、まずいと思っていた漢方が、スイーツになることで思いのほか美味しく食べられたこと。病院で処方されたり、ドラッグストアで買ったりする「お薬」のイメージが強かった漢方が、生活の身近にあることを実感しました。工夫次第でおしゃれなスイーツに様変わり。未知だと思っていた漢方とスイーツという組み合わせに大満足できたのです。

日本でもいつの日か、台湾のようにスイーツやドリンクとして気軽に漢方を楽しめるようになるといいですね。漢方はスイーツで、気軽に味わえる時代。台湾にお出かけの際は絶品スイーツの数々をぜひ味わってみてください。漢方はイメージするより美味しいものだと気づくはずです。

カラダ漢方でも、気軽にスタートできる商品を多数取り扱い中。また、「症状」や不調を感じる体の「部位」、生薬名からも自分に合った漢方をさがすことができますので、ぜひチェックしてみてください。